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【eスポーツ×まちづくり】立命館大学 鐘ヶ江教授とのトークセッションを開催しました【対談内容掲載!】

新規事業

eスポーツ体験型ショールーム「eスタジアムなんば Powered by NANKAI」では、2021年11月19日にトークセッション「南海eスポーツ広場」を開催いたしました。

同トークセッションでは、南海電鉄が取り組むミナミにおけるeスポーツ事業の展開について、オープンに議論いたしました。当日は、大阪eスポーツ研究会運営委員であり都市計画研究がご専門の立命館大学 政策科学部 教授 鐘ヶ江秀彦様をお招きし、南海電鉄執行役員 イノベーション創造室副室長 新規事業部長 和田真治と対談いただきました。

以下では、当日の対談の様子を一部ご紹介致します。

南海電鉄が現在eスポーツ事業に取り組んでいる背景

南海電鉄 和田(以降「和田」と表記):南海電鉄は日本最古の民営鉄道会社でございまして、そのスタートがなんば、ミナミということもありますので、まず弊社にとってこのエリアというのは重要な拠点になっております。

立命館大学 鐘ヶ江教授(以降「鐘ヶ江教授」と表記):実際インバウンド旅客からも人気が高く、来訪者がサブカルチャー・伝統文化も含めて楽しめるまちであり、なおかつそれを継承し、変化も受け入れられるまちが「なんば」だと私は思っております。

和田:ありがとうございます。そこでなぜ弊社がeスポーツ事業に着手したのかと言いますと、10年後の2031年に「なにわ筋線の開業」を控えていることが関係しております。

この新線は、弊社の沿線において重要なポイントである関西国際空港から北に上がっていき、新今宮で西側に分岐します。そして現在のなんば駅の北側に新設する「新なんば駅」から梅田に繋がるという計画です。

リスクを考えますと、お客様がなんばを通過してしまうのではないかという話もあります。一方で、ポジティブに捉えますと、将来リニアが開通予定である大阪駅・梅田エリア、国土軸と、なんばが直接繋がることで、キタから関西国際空港へダイレクトにアクセスできるということでもございます。

その流れの中で、より一層お客様をなんばへ取り込みたいということを我々は考えており、ミナミの新しいコンテンツとしてeスポーツに着目いたしました。

文化的なミナミ(なんば)エリアとeスポーツの親和性

和田:先ほど先生も仰ったように、このミナミ自体次々と文化が沸き起こっているエリアだと捉えていまして、文楽もありますし、道頓堀には五座もありました。映画の上映も興行もなんばからだという話がありますし、日本橋・心斎橋アメリカ村のPOPカルチャーもございます。

実は南海グループには、終戦から5年後の昭和25年、焼野原となったなんばに、大阪球場、アイススケート場・ボウリング場・卓球場・プールまで、青少年の健全な育成のためにスポーツが必要だということで、一連の施設を立ち上げたDNAがあります。

そして令和になった今、そのスポーツが「eスポーツ」になったという流れですね。

鐘ヶ江教授:文明ではなく「文化」が育つまちがミナミであるということですし、eスポーツを受け入れる土壌もありそうですね。大阪eスポーツ研究会も、特にミナミで頑張ろうとしていますし、南海さんが、なんばをeスポーツのメッカ(聖地)とすべく頑張っていきたい、支援したいということについては、私も非常に期待しています。

和田:まちの中の一つのコンテンツとして、生活の中の一つの楽しみとして、気軽にeスポーツが浸透していくような社会を目指し、健全なものとして受け入れられていくために、我々が役割を果たせたらなと考えています。

鐘ヶ江教授:そのためには、もちろん若い世代も含めてですが、これから高齢になっていく世代がゲームに参加しやすい環境を提供して頂くことも良いかと思います。とある調査では、高齢者に対してデジタルゲームを上手く使うと、認知症の進行を遅らせる可能性があると言われています。

そろそろインベーダーゲーム世代、いわゆるゲームを最初に始めた世代も高齢者となり、その方々はチャンスさえあれば抵抗感なくゲームが出来るはずです。さらにその下の世代になってくると、ファミコン世代になってくるわけですから、ちょっと駅で電車待つ間とかに、そういう環境があると楽しめるかと思いますね。

「プレーヤーの人生を豊かにする」ことを目指した南海電鉄のeスポーツ事業について

和田:7月に体験型ショールーム「eスタジアムなんば Powered by NANKAI」をオープンしたことで、実際に企業・行政・学校などの様々な団体様や、幅広い世代の方々が当事業にご興味を示されています。しかし当然、中には「eスポーツは汗をかかないけれどもスポーツなのか」と言う方もいらっしゃいます。

鐘ヶ江:手に汗は握りますけどね(笑)

和田:そうですね(笑)。先日このショールームへお越しになった2歳と5歳のお子様は、家では家庭用ゲーム機でプレイしていてパソコンでやるのは初めてのはずなのに、すぐに慣れていくんですよ。「なんですぐにできるの」と聞いたら、返ってきた答えは「YouTubeで勉強してる!」。

そのような2歳の子が現れ始めた社会において、eスポーツはもう止められない流れです。

鐘ヶ江教授:オランダの歴史家 ホイジンガもやはり人間は「遊ぶ人(ホモ・ルーデンス)」だと言っています。遊ぶことを通じて、人は心の健全さや仲間、人との繋がりを保てる。

そういう意味では、eスポーツもスポーツです。だから、経済循環・人の流動も含めてこの遊びを大いに活用していくことが大事で、これは現在eスポーツにしかできないと思っています。

和田:もう生活の中の一部として、楽しみの一部として入り込んでいますし、それを浸透させて、いろんな偏見を払拭していくということが大事ですね。現在我々は神戸大学のゲーム依存症を研究なさっている曽良先生にご協力いただきながら、メンタルヘルスケアセミナーを実施しています。

鐘ヶ江教授:ゲーム依存症を防ごうと取り組まれているのと同様に、映画やテレビ放送にも、自主規制というものがあります。そして今回の場合その「自己」というのは、南海だけということではなく、エリア全体を指すと捉えています。

だからもし、エリアを巻き込んで取り組んでいくとしたら、この地域でeスポーツプレーヤーを守るための規範について真面目に議論する場を設ける必要があると思います。村八分にする必要はありませんが、ちゃんとやりましょうよと。仲間内・身内から批判されることは一番怖いことですし、やはり辛いので。健全さを保つということですね。

一人一人は弱いけれども、みんなで知恵を出し合う。

和田:私がおりますのはイノベーション創造室の新規事業部というところで、その中のメンバーにもずっと言っているのが、「やってみないとわからない、やったことしか残らない」。最近のいわゆるVUCA、未だ混沌として答えが見えにくい世情で、我々はeスポーツの可能性を凄く感じています。どこまでできるかというのは、ご教示頂いたように周囲と楽しみながら試行錯誤して、まちと一緒にやってみたいです。

鐘ヶ江教授:しかもそれが次の世代へと繋がっていく。ある種の「祭り」みたいなもんなんですよ。だから祭りを継承していくようなシステムを作っていくことが最適かと思います。

和田:大変勉強になります。ぜひ今回を機に、先生からいろいろと教えていただきながら、「なんばさすがやな」と言っていただけるように頑張っていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願い致します。本当にありがとうございました。


7月18日にeスタジアムなんばをオープンして以来、これまで企業交流会などの機会を通じて、多くの企業・行政の方がeスタジアムなんばに足をお運びくださっています。

その際「企業・行政の抱えている諸問題をeスポーツで解決することはできないか」という点がディスカッションの中心となってきました。一方で、そのお手伝いをさせていただくためには、「なんば(ミナミ)エリアにおけるeスポーツのコンテンツ化」・「なんばをeスポーツの聖地にする(聖地化)」という南海電鉄が目指す姿をより洗練させ、皆さまにお伝えしていかなければなりません。eスタジアムなんばでは、eスポーツ事業を通じて皆様のお力になれるよう、今後も「eスポーツ×まちづくり」の議論を重ねて参ります。

南海電鉄が取り組むeスポーツ事業の詳細は Fly beyond 記事(2021.5.21)をご覧ください!

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